食費の平均は、総務省の家計調査(2025年平均)で、1か月あたり2人世帯79,340円、3人世帯92,240円、4人世帯103,384円、5人世帯112,019円、単身世帯は44,659円です(贈答用の食品を除いた額)。人数が増えるほど総額は増えますが、1人あたりにすると2人世帯の約4.0万円から4人世帯の約2.6万円へと下がります。自分の食費が多いかどうかを確かめるには、まずいまの額を統計と同じ区分で集計し、総額だけでなく外食・調理食品などの内訳で比べることが大切です。以下で、比べるための数字と、自分の額の出し方を順に説明します。

食費が多いのか少ないのか、分かりにくい理由

食費は、毎日少しずつ、いくつもの店と支払い方法で出ていく支出です。そのため、次の3つが重なって、実際の額がつかみにくくなります。

  • 支払いが散らばる:スーパーは現金、コンビニはコード決済、ネットスーパーはカード、のように記録の場所が分かれる
  • 食費以外が混ざる:スーパーの支払いには、洗剤やティッシュなどの日用品も入っている
  • 区分が人によって違う:外食、酒、お菓子、職場の飲み会を食費に入れるかどうかが、家計簿ごとに違う

この状態で統計の平均と比べても、正しい比較になりません。統計と同じ区分で自分の額を出してから比べる、という順番が必要です。

世帯人数別の食費の平均(2025年)

総務省の家計調査(家計収支編、2025年平均)から、二人以上の世帯の世帯人員別の数字です。

世帯人員食料(1か月)1人あたりうち外食うち調理食品世帯主の平均年齢
2人79,340円約39,700円10,805円12,044円68.5歳
3人92,240円約30,700円14,899円14,073円58.3歳
4人103,384円約25,800円20,472円14,133円48.9歳
5人112,019円約22,400円21,459円15,742円47.9歳
6人以上123,241円―20,382円16,148円52.9歳
平均(2.87人)89,754円―14,446円13,238円60.7歳

(総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2025年 第3-1表 世帯人員別1世帯当たり1か月間の収入と支出」。1人あたりは本記事で割り算した概数)

世帯主が会社員などの勤労者世帯に限ると、食料は2人世帯81,537円、3人世帯90,789円、4人世帯103,320円、5人世帯111,495円で、外食は2人世帯15,688円、4人世帯21,843円です(同表の勤労者世帯)。働いている世帯のほうが外食がやや多い傾向があります。

単身世帯は、年齢によって外食の額が大きく違います。

単身世帯食料(1か月)うち外食うち調理食品
全体(平均58.6歳)44,659円9,761円8,289円
34歳以下41,992円17,430円7,785円
35〜59歳47,405円11,072円9,663円
60歳以上44,364円6,017円7,808円

(総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 2025年 第2表 男女,年齢階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出」)

数字を読むときの注意

  • 贈答用の食品は含まない:上の表の「食料」は、自分の世帯で食べるための支出です。他の世帯に贈った食品は「交際費」に入ります。統計局の概要資料で二人以上の世帯の食料が94,895円となっているのは、贈答用を含めた額のためです
  • 外食には学校給食が入る:家計調査の「外食」は、飲食店での食事などの一般外食と学校給食の合計です
  • 調理食品は外食とは別:弁当、総菜、冷凍の調理食品などは「調理食品」で、外食ではありません
  • 食料には酒類・飲料・菓子類も入る:2025年の4人世帯では、酒類3,367円、飲料6,296円、菓子類10,152円でした
  • 2人世帯は高齢の世帯が多い:2人世帯の世帯主の平均年齢は68.5歳です。若い夫婦2人の世帯は、勤労者世帯の数字のほうが近くなります

なお、2025年の二人以上の世帯の食料費は、前年に比べて名目で5.5%増えた一方、物価の変動を除いた実質では1.2%減りました。エンゲル係数(消費支出に占める食料費の割合)は28.6%で、前年から0.3ポイント上がっています(総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年平均結果の概要」)。支払う額が増えた分の多くは、量ではなく値上がりによるものです。前年の自分の食費と比べるときは、この値上がり分も考えに入れます。

自分の食費を出す手順

統計と比べられる形で、自分の食費を出します。

  1. 期間を決める 直近の1か月だけでなく、できれば3か月分を集計して平均します。月によって外食や行事の出費に波があるためです
  2. 支払いの記録を集める カードの明細、コード決済や電子マネーの履歴、現金で払ったときのレシートを集めます。家族が別の財布で払っている分も忘れずに入れます
  3. 食費以外を外す スーパーやドラッグストアの支払いには日用品が混ざるので、レシートで食品の分だけを数えます。レシートが無い支払いは、その月の支払いの中で食品が多かったかどうかで、おおよその割合を決めて按分します
  4. 統計と同じ区分に分ける 少なくとも「食材など(自炊用)」「調理食品(弁当・総菜)」「外食」の3つに分け、酒類・菓子類が多い家庭はそれも分けます。職場の飲み会や手土産は交際費として別にします
  5. 表と比べる 世帯人数の同じ行と、総額・外食・調理食品のそれぞれで比べます。単身の人は、年齢の近い行と比べます

集計の手間を減らすには、食費を払う手段を1〜2本に絞っておくと、次の月から明細を見るだけで済むようになります。支払い手段の絞り方はキャッシュレスで家計を把握する方法でまとめています。

比べたあとの見方

比べた結果考えられる理由次に確かめること
総額も外食も平均より多い外食の回数・単価が多い1か月の外食の回数と、1回あたりの額
総額は多いが、外食は平均並み食材の買い方、調理食品・菓子・飲料が多い買い物の回数、使い切れずに捨てた食品
調理食品が多い平日に料理する時間が取れない時間を買っている面もあるので、減らすかどうかは時間とのかね合いで判断
平均より少ない自炊中心、または家族の年齢が低い無理に削っていないか(食事を抜く、栄養が偏る)

平均より少ないことは、必ずしも良いこととは限りません。食費は健康に直接つながる支出なので、削りすぎていないかも同じ表で確かめます。

比べるときの落とし穴

日用品込みの額で比べる。 スーパーの支払いをそのまま食費にすると、洗剤や紙類の分だけ多く見えます。家計調査では、これらは「家具・家事用品」に入ります。

1か月だけで判断する。 年末年始や行楽の月は外食が増えます。1か月だけの額で「多い」と判断すると、見直す必要のない月の支出を削ろうとすることになります。

人数だけで比べる。 同じ4人世帯でも、小学生が2人いる世帯と高校生が2人いる世帯では、食べる量が違います。統計は平均なので、子どもの年齢や共働きかどうかの違いは、自分で差し引いて考えます。

総額だけ見て、内訳を見ない。 総額が同じでも、外食で多いのか、食材の買い方で多いのかで、見直す場所がまったく違います。比べるときは必ず内訳まで分けてください。

いまの食費と、平均との差がどの内訳で出ているかが分かれば、見直す場所が決まります。食費以外も含めて家計全体で見直す場合は、効果の続く固定費から手を付ける順番もあわせて確かめてください。節約の進め方に関する記事は、家計と貯蓄の記事一覧にまとめています。

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出典

(いずれも2026年9月に確認)