スマホの買い替え時期を考えるとき、「動作が重い」という感覚だけで決めるのではなく、比べる軸を先に決めておくと判断しやすくなります。この記事では、OSの更新が続いているか(安全性)、バッテリーの状態、修理費用と買い替え費用の実額という3つの軸から整理します。

比べる軸を先に決める

  1. OSの更新(安全性): 今後もセキュリティ更新の対象に入っているか
  2. バッテリーの状態: 劣化がバッテリーだけの問題か、他の不具合も併発しているか
  3. 費用: 修理(バッテリー交換など)と、買い替え(新品購入)の実額の差

OSの更新が終わることの意味

OSの更新(バージョンアップ)が提供されなくなっても、端末が即座に使えなくなるわけではありません。すでに入っている機能やアプリはそのまま動作します。変わるのは、新しく見つかった脆弱性に対応するセキュリティ更新が届かなくなることです。更新が止まった端末を使い続けること自体は可能ですが、時間が経つほど、修正されていない脆弱性を突かれるリスクは相対的に高くなります。また、アプリの提供側が対応OSのバージョンに条件をつけている場合、そのアプリの最新版が入れられなくなることもあります。

メーカーによって、更新期間の考え方は異なります。

  • Google(Pixel): 公式サポートページでは、Pixel 8・8a・8 Pro以降の機種は、米国のGoogleストアでの発売開始日から7年間、OSおよびセキュリティ更新を提供するとしています。Pixel 6・6a・6 Pro・7・7a・7 Pro・Pixel Foldは5年間です。
  • Apple(iPhone): Appleは「何年間更新する」という年数を公式ページで明言する形は取っていません。実際の対応状況は毎年のiOSの対応機種一覧で確認できますが、例えば2026年に提供された「iOS 26」の対応機種には、2019年9月20日に発売された「iPhone 11」が含まれています。発売から7年近くが経過した機種も、現時点では最新のOSの対応機種に入っているということです。

いずれも「今の自分の端末が、現在提供中の最新OSの対応機種に入っているか」は、各メーカーの公式サイトの対応機種一覧で確認するのが確実です。

修理費用と買い替え費用を比べる

比べる軸使い続ける(バッテリー交換など)買い替える
費用の目安au・故障紛失サポート加入時:内蔵型バッテリー交換 0〜5,500円(税込)。未加入時:修理受付料7,700円+実費(実費は機種・状態により異なる)入門クラスの新品の例:AQUOS sense10(楽天モバイル)59,900円(税込、2026年9月26日確認)
Appleの場合AppleCare+加入中で、バッテリーの最大容量が80%未満に低下していれば追加料金なしで交換。未加入時の料金は機種ごとに個別見積もりで、公式ページ上に一律の金額は掲載されていない-
安全性OSの更新対象に入っていれば、バッテリー交換だけでセキュリティ面の懸念は変わらず継続利用できる更新対象からすでに外れている機種の場合、買い替えでセキュリティ更新が再び続く状態になる

au公式の故障紛失サポートに加入している場合、バッテリー交換(電池内蔵型)は0〜5,500円(税込)で収まります。未加入の場合は、修理受付料7,700円に加えて、故障の内容ごとに個別に見積もられる実費が発生します。Appleの場合、AppleCare+に加入していて、バッテリーの最大容量が本来の80%未満まで低下していれば追加料金なしで交換されますが、加入していない場合の金額は機種ごとに公式ページで見積もりを取る必要があり、一律の金額は公開されていません。

条件ごとの結論

  • OSの更新対象に入っていて、不具合がバッテリーだけの人: まずバッテリー交換を検討する材料になります。交換費用が買い替え費用の半額以下で済むことが多いためです。
  • OSの更新対象からすでに外れている人: バッテリーの状態にかかわらず、セキュリティの観点から買い替えを検討する材料になります。
  • バッテリー以外にも不具合(画面・カメラ・充電端子など)が複数ある人: 修理費用が積み重なると買い替え費用に近づくため、総額を見積もったうえで比べる必要があります。

選ばない場合の結論

OSの更新が今後も続く見込みで、不具合がバッテリーの劣化だけであれば、今すぐ買い替える必要はありません。バッテリー交換だけで様子を見て、その後の使用感やOSの対応状況を見ながら、次の判断をする方法でも問題ありません。

よくある誤解

  • 「OSの更新が終わったら、その日から急に使えなくなる」: 誤りです。更新が止まっても端末の機能自体は使えます。変わるのはセキュリティ更新が届かなくなることです。
  • 「バッテリーを交換すれば、新品と同じ期間また使える」: バッテリー以外の部品(充電端子、ボタン、カメラなど)の劣化は交換の対象外なので、バッテリー交換後も他の部分の状態は個別に確認が必要です。

出典

(いずれも2026年9月26日に確認)